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東京生活を楽しんでいましたが、ロンドン移住することになりました


by onoz223

Italian job

今夜はモナとデート。まず、モナがベジタリアンということもあり、恵比寿のネパール料理やさん、クンビラで夕食をとり、その後、Soho's 目指して表参道に繰り出しました。
が、表参道にでてからは、店にふられっぱなし。Soho's は、バー部分がパーティ貸切。その次に行ったFujimamaは、全席満員。その次に行ったバーも、貸切。結局、表参道の名所(?)と化した、フレンチカフェ「アニヴェルセイユ」の、通りに面したテラス席にたどり着きました。ふー、疲れた。

モナは、イギリス留学の時に、一番最初にできた友人。
イギリスに着いてから、もともとシャイで、自分から人に話しかけることができない私は、「これから、どうやって友達つくればいいのだ?」と、一時本気で悩みました。私の留学先である、C大学のTコレッジ(コレッジ制になっていました)は、私の他に日本人がみあたりませんでした。学部ではなく、院生なので、オリエンテーションめいたものはないし。はじめの2週間は、ただただ不安で、いつも日本に電話していました。まわりの人たちは、積極的に友達作りをはじめて、なおさら孤独感を感じたり。
そんな時、ある女性が、日本語で、「日本人ですか?」と聞いてきた。そうだと答えると、「私は、日本の勉強をしています。」
これがモナとの出会いだった。

彼女は、イタリア出身で、太陽のような明るい女性で、いつも人々の話題の中心にいた。そんな彼女と仲良くなるにつれ、私にもたくさん友達ができた。いわば、彼女は、私に多くの人と知り合うきっかけを作ってくれた。少したつと、いつも一緒に行動する仲良しグループができ、その後、約1年間、本当に楽しい留学生活を送ることができた。
英語がパーフェクトでなくても、ユーモアたっぷりの比喩をちりばめた彼女の会話には、みんながひきつけられた。英語の会話で、英語を母国語としないモナが誰よりもたくさん話していた。しかし、また、彼女は誰よりも勉強する努力家でもあった。
彼女を知るにつれ、「世界の人口が、イタリア人だけだったら、地球は平和な場所になるのではないか」とよく思ったものだ。

そんなモナが、今、日本政府から奨学金を得て、来年春まで東京で研究生活を送るというのは、私にとってとてもラッキーなこと。
今日は、彼女の国、イタリアについて話した。私のイタリアのイメージは、恥ずかしながら、イタリアンレストラン、ファッションのイタリアンブランド、映画「ローマの休日」に基づいたもの。文化的・経済的にも「Rich」のイメージがある。が、モナによると、そのようなイメージに代表されるようなイタリアはたしかにあるけれど、それは一部で、その一部と、国民の大部分である、生活が楽ではなく、仕事を探すのが難しい層との格差が激しい、とのこと。「中間層」は存在しないに等しいらしい。また、教育に注ぐ資金が乏しく、私立大学はなく、国立大学では、授業料がかからないという利点があるけれど、文化・歴史はいいとして、科学・技術の学科は内容に乏しく、優秀な学生は、たいてい外国に行ってしまうそうだ。10年前に比べて、状況は悪くなってきているという。
そういえば、彼女を知って、3年以上たつけれど、今まで、私が積極的に彼女の国について知ろうとすることはなかった、と気付いて反省。

そんな彼女から"Stolen Figs" という本をもらった。イタリア系アメリカ人の男性が、自分の父親のルーツを探しに、イタリアへ旅に出て書いた紀行エッセイ。これ読んで、イタリアンレストランや、ベネトンで見つけることのできないイタリアを学んでみようっと。
by onoz223 | 2004-09-20 00:23 | FRIENDS